宇都宮市の中心部に位置する二荒山神社で、毎年1月15日に行われる「春渡祭(おたりや)」は、長い歴史を持つ伝統的な祭りです。この祭りは、正月の締めくくりとして市民に親しまれており、宇都宮の冬の風物詩となっています。
春渡祭の起源と由来
春渡祭(おたりや)の起源は、838年に遡るとされており、二荒山神社のご祭神が下の宮から現在の社殿へ遷座されたことに由来します。かつては夜間に行われた「渡り夜」という儀式が訛り、「おたりや」と呼ばれるようになったと言われています。このように、古来から続く深い歴史が感じられる行事です。
当日の見どころ
春渡祭では、夜の神輿渡御や宇都宮市指定文化財である田楽舞の奉納が行われます。田楽舞は、祭りの伝統を象徴する重要な行事で、参拝者を惹きつける見ごたえのある舞です。
また、神社の東側に設けられた焚き上げ所では、「お焚きあげ」の儀式が行われます。ここでは、正月飾りやしめ縄などが焚き上げられ、参拝者はその煙を頭に浴びることで、家内安全、無病息災、火災予防などのご利益を祈願します。
暖かい服装で参加を
春渡祭は夜遅くまで行われるため、寒さ対策をしっかりとして参加するのがおすすめです。暖かい服装で歴史と伝統を感じながら、特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
アクセス情報
二荒山神社は宇都宮市中心部に位置しており、公共交通機関を利用してのアクセスが便利です。駐車場は限られているため、車で訪れる際には注意が必要です。
宇都宮の歴史や文化に触れる貴重な機会である「春渡祭」。地元の方だけでなく観光客にもおすすめのイベントです。家族や友人と一緒に参加して、新年の幸運を祈願しましょう。
冬の夜、二荒山神社で古き良き日本の文化を体験し、新たな一年を迎える準備を整えましょう。